小説家は、出版すれば目標達成ではありません。
また、売れっこ作家になることがゴールでもありません。
小説家を続けていく上で、否、
それ以前に書く上で必要となってくるのが哲学することです。
自分なりに『なぜ書くのか?』や『なぜ物語が必要なのか?』と、自分に問い続けることが必要です。
これは、文学という言葉そのものになります。
文章について、物語について、研究することこそ文学なのです。
ある作家は『哲学し続けない人は続かない』といっていました。
ただ面白いだけでは小説を書く意味がない。
自分なりの美学や哲学を磨くことこそ小説家のなすべき業なのです。
小説は、人生に必要ないでしょうか?
そんなことはありません。
物語も言葉も生きていくためにあります。
時に、小説は世界を広げてくれる。
生きている上で、自分が知りえないであろう世界をのぞくことは、人生を豊かにしてくれます。
あるいは、自分が求めても見つけることが出来なかった言葉を探し出すことだって出来ます。
それを実現するのが小説家の使命であり仕事なのです。