小説は、個人がコツコツと書いて作っていくものだというイメージがあります。
考えて、書いて、読んで、直してと一人で出来そうに思えますが、なかなかそうはいきません。
何よりも小説を毎日書くのは、根気のいることです。
慣れて自分なりの書き方を覚えるまでは、自分の稚拙な文章を読み返してがっくりくることが多々あります。
そんな個人で作る小説ですが、専門学校で学ぶことが出来るのです。
小説を勉強するのに何百万もかけるのは、と思うかもしれませんがその道に進みたい人には切実な問題です。
では、その専門学校では具体的にどんなことを教えているのでしょうか。
調べたことをご紹介しようと思います。
課題と評価
専門学校では、実際に小説を書いて講師が添削する形をとっていることがほとんどです。
日ごろの授業でプロの作品の講評や分析を重ね、家に帰って課題を書き上げ、課題を評価してもらいフィードバックする。
この繰り返しによってスキルアップしていくのです。
入学時には原稿用紙1~30枚程度の掌編を書き、徐々に原稿用紙50~150枚の短編、200~300枚以上の長編へと長い小説を課題として書いていきます。
コンクールに送ることを目標にして、卒業制作で小説を手掛けるという学校も多くあります。
講師の実力
専門学校の講師の多くは、プロの作家か出版社の編集者経験のある方だといいます。
文章の表現の仕方やストーリーの進め方など、書く行為を指導するのが作家経験のある講師で、商品として本の体裁や流れを見ていくのが編集経験のある講師、作品を見ていく範囲が別れているようです。
普通は本を書きあげて出版社に投稿しても読んでもらえない場合がほとんどなので、このプロの目にさらされるということは貴重な体験と言えます。
また、出版社が求めている原稿のレベルを知ることができるので、作品制作上の戦略を立てるのにも役立ちます。
就職先
文章を書く仕事と言えど、小説と雑誌・新聞などその他の媒体とはかなり異なってきます。
そのため、小説を専門学校で学んでいても就職に役立てることは難しいかもしれません。
しかし、小説だけでなくゲームのシナリオライターや漫画原作者など、フリーランスですがストーリーを書いていく作業は変わらない仕事もあります。
それ以外にもし、出版社にライターとして就職する場合は、在学中から小説以外の文章を書く練習が必要となります。
小説家は、すぐにデビューできることは稀で、下積み時代を経ることがほとんどです。
つぶしの効かない仕事だからこそ、覚悟を持って学ぶ必要があります。